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飲食店のDX(デジタルトランスフォーメーション)でできることとは おすすめ施策の解説

シェアダイン編集部
作成日:2022/04/11
更新日:2023/01/12

目次

2020年から続くコロナ禍を契機に、これまでと同じ経営手法では利益を出すことが難しくなりました。
時短営業・非接触接客・少人数での利用・酒類の提供規制など、どれほど経営者の頭を悩ませたことでしょう。
そのような状況を打開すべく観点から、経済産業省が推奨するDXへの注目度が集まっています。
この記事では、飲食店業界でDXに取り組んだ場合のメリットと方法を解説していきます。


DXとは

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、Digital Transformationの略語であり、直訳すると「デジタルによる変容」となります。

進化したデジタル技術をビジネスや生活に取り入れることで、より良いものへと変容させていくことを言います。

飲食店のDXを取り組むべきメリット

飲食店がDXに取り組むと、以下にあげるようなメリットが期待できます。


顧客満足度の向上

顧客満足度の向上が期待できる場面

  • 非接触によるサービスの提供
  • キャッシュレス決済を導入することにより、お客さまがポイント獲得
  • 蓄積された顧客のデータをもとにしたサービスの提供


コロナ禍における非接触対策はお客さまに安心感を与えます。アプリを利用した注文や、タッチパネルによる注文は顧客の満足度向上の一役を担います。

キャッシュレス決済は、現金の受け渡しをしないで済むという点において非接触効果がある上に、お客さまがポイントを獲得できるメリットがあります。

DX化によって顧客のニーズが把握できれば、データをもとにメニューの開発やクーポンの発行をするなど、より顧客の満足につなげられることが期待できます。


経営効率化

これまで、手作業で行ってきたレジ業務、オーダーとり、予約受付や管理、発注、シフト管理などの場面で人的ミスの削減や業務の効率化ができるようになります。
その結果、生産性が向上し人件費の削減につながります。
その他に、スタッフ間の業務連絡や引継ぎ事項をビジネスチャットツールでスムーズに行えます。シフト表を共有することで、急なシフト変更にも即座に対応できるようになります。


人材不足の解消

コロナ禍以前から、飲食店での人手不足は問題視されていましたが、さらに状況は悪化しました。
近い将来、また同じようなことが起きた場合に、真っ先に解雇されたり、シフトを減らされたりする飲食店での就労が避けられるようになったというのも事実です。
セルフオーダーシステムやキャッシュレス決済、ロボティクスなどを導入することで業務を省人化することができ人手不足の解消につながります。

飲食店のDXで取り組めること

実際に飲食店が活用できる、DX化に有効な方法を解説していきます。

POSレジ

従来の「レジ」と「POSレジ」の違いは『販売情報を蓄積・分析できるかどうか』にあります。POSレジはこれらの販売情報を活用し、仕入れや新しいメニューに反映することにより、店舗の売上や集客の向上に役立てることができます。
〈POSレジを導入する4つのメリット〉

  1. 売上チェックの処理時間を短縮できる
  2. 売上を一元化でき、管理が容易になる
  3. 予約データと連動してリアルタイムで共有できる
  4. データを蓄積し、店舗経営に反映させることができる


〈2種類のPOSレジ〉

  1. ターミナルPOSレジ:スーパーやコンビニでよく使われている大型のレジ
  2. タブレットPOSレジ:POSレジの各機能をタブレットに集約


1.「ターミナルPOSレジ}
ターミナルPOSレジは、メニュー数や席数が多い飲食店、多店舗展開の飲食店に向いています。
本体価格が高額でサイズが大きく、専用の設置場所が必要です。
スペースが限られた店舗に置くのは難しいでしょう。
2.「タブレットPOSレジ」
タブレットPOSレジは、小規模飲食店から多店舗展開をしている大規模店まで、規模を問わず利用できます。
タブレット端末にアプリをインストールするだけで、会計機能に加え売上管理や顧客管理、在庫管理ができます。
ターミナルPOSレジと比較して、一般的に設置場所を取らず、導入コスト・運用コストが低くなるのがメリットです
ただし、キャッシュドロワーやバーコードリーダー、レシートプリンターが必要な場合は別に用意する必要があります。

関連記事:
POSレジとはなにか おすすめのPOSレジも合わせて解説

キャッシュレス

キャッシュレス決済は、現金を使わずに支払いができる決済方法です。
近年では、さまざまなキャッシュレス決済方法が開発されており、どの決済方法に対応しておくべきか迷ってしまいます。
ここで、よく飲食店でよく利用されているキャッシュレス決済方法を紹介します。
飲食店でよく使われるキャッシュレス決済の種類

  1. クレジットカード決済
  2. 電子マネー決済
  3. QRコード・バーコード決済

キャッシュレス決済を導入する5つのメリット

  1. 集客につながる:支払い方法の選択肢が増えることは、お客さまが訪れるきっかけになります。お客さまが希望する決済方法が使えれば、お店を選ぶ際に候補として挙がりやすくなる可能性があります。
  2. 会計がスムーズになる:現金の支払い時には、お客さまに合計金額を伝え、現金を受け取り、お釣りとレシートを渡すという手間があります。キャッシュレス決済では、それらの工程が無くなり、混雑時でもお客さまをお待たせすることが少なくなり、サービスの向上につながります。
  3. 客単価があがる:手持ちの現金を心配することなく注文ができるため、「あと一品」を気軽に注文できるようになります。
  4. レジ締め作業が容易になる:キャッシュレス決済が増えると、閉店後のレジ締め作業が容易になります。
  5. 衛生面でも安心できる:不特定多数の人が触っている現金には、無数の細菌が付着しています。できれば現金を触りたくないというお客さまもいらっしゃるという状況下での、キャッシュレス決済はお客さまに安心感を与えることができます。


関連記事:
飲食店の決済は現金以外に何がある?導入方法と各特徴のまとめ

フードデリバリー

フードデリバリーとは、料理を配達するサービスのことを指します。電話や専用サイトから料理を受注し、料理を提供できます。
飲食店がフードデリバリーサービスを導入するにあたって、特別な資格はいりません。
フードデリバリー会社に加盟するだけで、デリバリーサービスを手軽に提供することができます。

飲食店がフードデリバリーを導入する4つのメリット

  1. 売上を伸ばせる可能性がある
  2. お店の存在を知ってもらえる
  3. 商圏を広げることができる
  4. 自店舗で出前を始めるよりも初期投資が抑えられる


「どこのデリバリーサービスを選んだらいいのか分からない」という方は、無料相談サービス《デリバリーの窓口》を活用するといいでしょう。
人気のウーバーイーツをはじめ、楽天デリバリーやLINEデリマなど店舗にあったサービスを紹介してくれます。

予約システム

予約業務の負担軽減や、店舗運営の円滑化などを目的として開発されたのが予約管理システムです。
予約の管理だけでなく決済機能や顧客管理機能など、店舗運営全般の業務効率化に役立つ機能を備えているものがあります。
予約システムサービスは、月額課金のみで初期費用無料のサービスが多く、サービスによっては無料のフリープランが用意されていることもあります。

予約管理システムやアプリを取り入れるメリット5つ

  1. 予約対応に関係する業務を軽減できる
  2. 予約の機会損失が減る
  3. 顧客情報の収集・管理ができる
  4. 予約情報をもとに分析ができる
  5. キャンセルの対策ができる


予約システムを選ぶポイント

  1. 費用(無料プランから始められるものが多く、利用規模に合わせて有料プランに移行する使い方がおすすめ)
  2. 機能(電話予約との連携、テーブル管理、多店舗管理、決済など)
  3. 外部サービスとの連携(POSシステムや自店舗のグルメサイトなど)
  4. アプリに対応しているか
  5. サポート体制がしっかりしているか


関連記事:
予約管理システムのおすすめは?予約管理台帳の役割も併せて解説

まとめ

飲食店業界での変化は激しく、DX化を加速さている店舗は増加する一方です。
今後の生き残りをかけた飲食店経営におけるDX化は、必須と言っても過言ではありません。
できることから無理せずに、自店舗の経営方針にあったDX化を図っていくことがとても重要です。

関連記事:
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